シリアルサーボ(しゃちょ〜)

最近、ロボット用のサーボで、PWM方式から徐々にシリアル通信方式へと移行しつつあります。
PWMとは、Pulse Width Modulation(パルス幅変調)という意味で、一定周期内のONになっている時間の幅(デューティー比)を制御することです。そのままブリッジ回路を介してモータにつなげば、デューティー比に応じてモータの回転数が上がっていきます。電源電圧を12Vとした場合、デューティー比を0%にすると0V、50%にすると6V、100%にすると12Vが擬似的に出ている感じです。
しかし、ラジコン(ロボット)サーボのPWMは、このように擬似電圧を作るのではなく、中にコントローラが入っていて、パルス幅に応じた位置に制御がかかります。可動範囲が±90度のサーボの場合、5%で-90度、10%で0度、15%で+90度の位置に移動します。アナログサーボの場合は、基本周期が20ms(50Hz)なので、5%は1ms、10%は2ms、15%は、3ms幅だけONにした波形となります。(詳しくは、PWM(しゃちょ〜) )
アナログサーボ用のサーボコントローラで、代表的なものはJRCNJM2611や、ルネサステクノロジM52461GPなどでしょうか。
で、なんでPWM方式から、シリアル通信方式に移行しつつあるかというと、単純に、PWMを20ch分も作るのは、結構大変だからです。我々もルネサステクノロジのH8やM16Cを使ってPWMを24個分作っていますが、PCとの通信用のシリアルをmainのループでやって、タイマでPWMを作ると、それ以外の処理があまり入れられません。
シリアル通信だと、マルチドロップ方式(RS232C(しゃちょ〜))にして、コマンドにIDを振っておけば、あとは、受け取ったサーボ側が自分のIDのコマンドだけを処理すれば良くなります。サーボ側にそれなりのマイコンが必要になってきますので、少なからずPWM方式よりは高価になってしまいます。ただ、最近は、台湾のメーカから、シリアルサーボ用コントローラというものが出ているので、大分楽になります。