装着型リハビリテーション用電気刺激装置

7/7から7/9まで、KSPで「テクノトランスファーかわさき2009」が開催されています。我々も出展しておりますが、同時に、共同開発しました日本医科大学の「装着型リハビリテーション用電気刺激装置」も展示されております。
こちらは、7/7の日刊工業新聞に掲載されましたので、問い合わせを色々と頂いております。
この手のリハビリ(福祉)機器は、サイバーダインのHALが有名ですが、用途やコンセプトが本件と異なります。コチラの方は「リハビリ」を対象とした「機能的電気刺激FES(Functional Electoronic Stimulation)」という技術で、脳から筋肉に「動け」という生体信号を電極で計測し(ここまではHALと同じ)、その信号を解析して、同じ電極に電気刺激を加えます。
すると、街角で販売されている低周波マッサージ器と同じ原理で、手が、ビリビリ〜ッと曲がります。低周波マッサージと同じなので痛くありません。電極一つで、計測と制御の両方を実現しています。
さらに、生体信号の大きさに応じて、電気刺激の強さ(実は色々パラメータがありますが)を変化させるので、本人が思っているだけ、動きます。
HALとの大きな違いは「アクチュエータ」部です。HALはモータにフィードバックしていますが、こちらは、自分の筋肉です。なので、「万が一」でも自分の筋肉の力以上は出ないので安全です。まぁ、最悪、肉離れぐらいはするかもしれませんが。
これを、脳梗塞などで半身不随(片麻痺)になった患者が自宅で毎日トレーニングすると、脳内で、新たにニューロンの再構築が行われ、今まで動かなかった部位が、だんだん動くようになるそうです。人間とはすごいものです。

この、機能的電気刺激は、以前からあちこちで研究がされていて、有名な所は東北大学や慶応大学です。我々は慶応大学の特許をベースに、日常装着型へと発展させました。