日経Robotics(しゃちょ〜)

2015年7月10日に日経BP社より「日経Robotics」が創刊されます。
サービスロボット業界では、オーム社の「ロボコンマガジン」が100号を迎えるといったロングセラーな雑誌があり(おめでとうございます)、我々のバイブル(というか、税金をしはらう感覚で何の抵抗もなく定期購読中。その他にトラ技も。)となっていますが、それ以外のロボット系雑誌がなかなか継続しなかったという経緯があります。
日経BP社は、購読者にビジネスマンが多そうですので、是非、ビジネスに直結するような記事を盛りだくさん掲載していただくことを期待してます。
さて話は変わり、ここ2年ぐらい、日本では(私個人的には)3回目のサービスロボットブームがきております。
1回目は1998年前後のASIMOAIBOの登場時期。この時に偶然、我が社も起業。
2回目は2005年の愛知万博まで。
この2回は、どちらかというとメーカー側が仕掛けたシーズ志向のロボットブームだったように思います。つまり、各社が10年後のロボットのいる社会を提起するような新しいロボットを開発して、世の中にド〜ンと発表していました。
世の中も、日本のお家芸と言われていたロボットの(見た目の)その凄さに圧倒され、ワクワクしていたように思えますが、気づくと、自分の普段の生活からはかけ離れており、あまり実感が湧かず、結局ブームがブームで終わってしまいました。
そこから、サービスロボット業界は超氷河期に突入するわけですが、そこから10年、なかなかブレークスルーが見つからないまま来ました。
そんな中、ここ2年ぐらい、またブームの波がやってきているように感じます。いや、来てます。
ただ、前回までの2回と違い、今回はユーザー側からのニーズ志向のブームになっているようで、細かい新技術うんぬんと言うよりは、使ってみたいロボットが欲しい!という声に応える形で、様々なロボットが登場してきています。
我が社も、ご多聞に漏れず「インフラ点検ロボット」というインフラクライシスという社会問題から、インフラの長寿命化を目的としたニーズに応えるロボットを開発してきております。
そうなると、何を作るべきか?というと「すごいロボット」ではなく「使ってもらえるロボット」にしなければならなくなります。
これが難しい。
「使ってもらう」には、「使う人」「使われる場所」「使われる業界」が分かっていないと、トンデモなロボットを作ってしまいます。
ネットで(ターゲットとなる)その業界をサーフィンしても、”本当の話”は聞こえてきません。
やはり現場に直接行くしかありません。
体験するしかありません。
玉砕するしかありません。。。
そうやって初めて現場の「本当」が分かります。
そんなポリシーでロボットメーカーをやっていますが、昨今は、ロボット開発にかける時間より現場に入ってる時間の方が長くなってきているように思えるのは私だけでしょうか。
最近、ロボットメーカーというよりは、土木工事事務所状態になってます。
現場がホコリっぽいので、鼻毛が伸びる・・・。爪の間はいつも真っ黒。。。