工具(しゃちょ〜)

我が社はものづくり企業なので、当然工具を多用します。
しかし、納品先が必ずしも製造業でない場合、全く工具が無いといったケースもあります。大学の工学部でも、コンピュータシミュレーション系の研究室には、プラスドライバーすらありません。
そういった場合、「100円ショップで売ってるので、そちらをご用意ください」と伝えたりしますが、最近の100円ショップの工具コーナーも、なかなか充実しています。では、ホームセンターなどに売っている(いわゆるプロ用)工具と何が違うんでしょうか。

Snap-onやVessel、HOZANなど、有名どころの工具は1個数千円します。100均とは数十倍の差があります。下手したら100倍。
いっそのこと、100均で工具を買って100回頻繁に買い換えた方が実は安上がりでは?とも思ったりします。

しかし、我が社では、その数千円の有名メーカーの工具を買い揃えています。
名工具メーカの工具を使った方が、自分がプロっぽく(←いや、プロなんだけどね)なった気になれます。しかしそんな理由では、わざわざ高い工具は買えません。

実際のところ、安い工具と高い工具の違いは、長持ちするかどうか、というのもありますが、相手方にダメージを与えやすいかどうか。といった点の方が結構重要だったりします。
特にドライバーや六角レンチなどは、相手のネジ頭を潰したり、なめたりします。ネジ頭を潰すと外すのが一苦労。ドリルでネジの頭を飛ばして外さなくてはなりません。
社内であれば、ドリルやボール盤があるのでなんとかなりますが、納品先でヤッてしまうと大変です。手持ちの限られた工具で必死にネジを緩めるしかありません。お客様の手前、顔はにこやかに、そして手には渾身の力を込めて、と、大変です。
大抵の場合、工具が滑り、指にグサッと突き刺さって流血の事態に。それでも顔はにこやかに、ハンカチで傷を覆って、何事もなかったように作業継続です。

ものづくり以上に、顔づくりの技術が求められます。

ニッパーは、HOZANのN-34。

六角レンチは、Vessel。

ドライバーもHOZAN。