緊急停止ボタン(しゃちょ〜)

ヤバイっ!と思ったらすぐにロボットを停止することが出来るボタン。それが緊急停止ボタン(スイッチ)です。基本的には、モータの電源ラインに直接入れて、スイッチを押すとモータへの電源供給が停止してロボットが止まるような機能になります。
なので、何かの回路、またはコントローラを介して制御するスイッチは本当の意味では緊急停止ボタンにはなりません。なぜかというと、その回路またはコントローラがフリーズ(故障)した際には、ロボットを止めることが出来ないからです。
ただ、ロボットにとって、「危険」=「モータの電源OFF」が安全かというと、一概にそうとも言えません。ロボットが静的に安定なものであれば(例えば車輪型や据置きタイプ)、電源OFFでも問題ないかと思いますが、ヒューマノイドのような静的に不安定(電源を切ると倒れてしまう)なロボットでは余計に危険になります。その場合は、「危険」=「現在値で静止」とか、「危険」=「静的安定な姿勢に移行して電源OFF(または静止)」などになります。
さらに、緊急停止の取り付け位置も重要になります。ヤバイと思ってボタンを押しに行こうとしたら、暴走したロボットに殴られる。といったこともあります。基本的には、ロボットの可動(動ける範囲)外に置いておくのが良いのですが、自立ロボットでは、そんなことはできないので、とりあえず押しやすい位置に目立つように配置しておくぐらいでしょうか。
いづれにしても、緊急停止を押さなくても、異常が出たらロボット自身が判断して勝手に止まってくれるのが一番です。ついでに、自分で勝手に問題点を見つけて治してくれればなお良いですが。